それ、許せる?

 またまた、久しぶりになってしまった。

 昨日、ママさんバレーの練習があったのだが、そこで異様な光景を見た。今のチームには助っ人的に関わっているため、チーム事情や人間関係についてはあまり知らない。しかし、知らないとはいえ、いろいろ見えてくる。

 長年このチームを支えてきた女性がおり、還暦を過ぎても元気に参加している。元教師ということもあり、物腰が柔らかく、偉そうにしないところもいい。とはいえ、いくら人柄がよくてもプレーがよくないとバッシングされてしまうのだろう。

 その女性の隣のポジションには、40すぎのアタッカーがおり、そんなに巧くないのだが、人にあれこれ指示するのが好きなようである。そして自分のミスは、年配のオバチャンのせいというふうにときどきパフォーマンスする。

 昨日はそのアタッカー(40すぎ)が息子を練習に連れてきた。高校生の息子はバレー部に所属し、それなりに上手である。ふだんから親子で年配のオバチャンの悪口を言っているのだろうか、練習の最中に、母親がオバチャンが後ろを向いた隙に、蹴りの真似をし、息子と含み笑いした。

 私はふとそのいやらしい場面を見てしまい、「それはないやろう」と心のなかでつぶやいた。自分より強い人に蹴りを入れるなどは、まだ笑える余地があるにしても、母親ほどの女性に向かって、しかも息子の前で何するのん、と思った。「それ、躾になってないで」

 自分は昔かたぎの人間だとは思っていないが、しかし年配の人を足蹴にするなどは考えられない。冗談でも。スポーツの世界ではいくら巧者が幅を利かすとはいえ、節度は持っておきたいものである。

 アタッカーにはその場でどうこういえなかったが、「私は足蹴にしたところ、見たよ」という印象を強く残すことは忘れなかった。