長い空白

ひさしぶりの日記である。

この間何をしていたかというと、仕事やらに忙殺されていたのだが、一番の原因は「ミクシィ」である。

高校時代の友人から、同窓会の連絡用にとミクシィに招待され、最初はめっちゃ、はまってしまった。
それは、しっかりミクシィを使いこなしている人に追いつこうとしていたのかもしれない。せっせと日記を書き、コメントをもらい、またそのコメントにコメントし・・・エンドレス

結局、まめな人たち数人とのコメントのしあいになり、なんだか突然つまらなくなった。ちょっとしたコメントを書くだけで時間がかかる。もらったコメントに返信するのにも気を使う。
夜、その作業だけで1時間以上かかるため、「時間がもったいない」ということに気づいたのである。

しかも、とても気になるのが「足あと」で、自分が他人の日記を見ると必ず足あとが残るから、無言で帰るのはしのびなく、コメントを書かざるをえない。なんて窮屈なんだー。

てなわけで、ミクシィにはまっていた期間は、ブログは放置したままだったのである。

ミクシィをやっていると、なまぬるい「お友達ごっこ」をしてるようで、コメントもときどきウソっぽい。

使い方なんだろうけどね。

パスポート申請

今日はパスポートの継続申請に行った。といっても、パスポートセンターや法務局ではなく、難波にある韓国領事館へ。

パスポートについては本来領事館の業務であるのに、なぜか民間団体である「在日本大韓民国民団(民団)」が業務を代行していた時代が長く続いた。

スムーズにやってくれるのなら文句は言わないが、恐ろしく事務処理能力が低くかった。電話で必要書類を確認したのに、窓口で「アレが足りない」「コレが足りない」といわれる始末。私はほとんどキレそうだった。

極めつけは、「団費」の請求で、民団の団員として月1500円、未納者は5年分、計6万円を払わないと受け付けてくれないというではないか。私は銀行に行って6万円を下ろし、泣く泣く払ったのを覚えている。

そんな理不尽だった昔と比べると、韓国領事館では電光掲示板などを備え付け、ロビーには係りの女性が親切に案内してくれるなど、サービスは格段に向上した。

日本に住む私たちは、日本に税金を納めているのだから、いくら国籍が韓国であろうと、韓国に市民生活の利便をはかるサービスを求めるのは無茶かもしれないが、しかし、今日のパスポート申請を経験して、在外公民としてのサービスを初めて享受したような気持ちになった。

ずいぶん長かったなあ〜。

家制度などと・・・

今日、息子の高校で、保護者向けの「論語」の勉強会があった。古典の教師が希望者を集めて実施しているもので、ワタシもそれに受講しているのだ。

今日のテーマは「孝」について。2500年前の中国の人も、親不孝には厳しく諭し、「孝」の大切さを説いていた。そして現代、日本の若者は親に孝を尽くすという考え方が薄れ、中国はもちろん、アメリカにも後れをとっているようである。

その話の流れで、親のこと、家のことを大事にするのはいいことだと先生がおっしゃり、息子にダブルネーム(日本人の夫とコリアンの私の姓を並べている)をつけている私に向かって「両方の家を大事にするのはいいことです」と名指しでお褒めいただいた。

私は恐縮するとともに、違和感を覚えた。そもそも韓国の儒教的な家制度は賛成し難いと思っているし、息子にダブルネームをつけているのは、自分のルーツを自然に受け入れてもらうためにやっているようなものだから。ごくふつうに、自分を表現することでマイナスと思ってほしくなかったからにすぎない。

それを親孝行のたとえで、「孝を尽くしている」といわれると全然違うし、でも、結果的にはそうなるのかもしれないかなあと思うと、その場では反論できなかった。

21世紀にもなるのに、出自を理由に「いらぬ先入観」や「偏見」を持つのは時代遅れかなとも思う(ちょっと生意気な言い方ですね)。

孔子の教えを今風に解釈して、かっこいい生き方を探っていけたらいいなあ。

アケビ採り

あまり食べもしないのに、なぜかアケビ採りにこだわる夫と息子。昨日、いい天気だったので、昼から近くの山にアケビ採りに行った。息子はあいにく中間試験前なので、家でお勉強。「アケビでも何でも採ってきて。できたらキノコ!」と叫んでいた。

クルマで15分ほど走ると、山に到着した。いくつか山頂に向かうハイキングルートがあるようだが、あまり人の通らない道を登った。2年前に同じ道を通ったときは、「霊園建設反対」の看板があちらこちらに立てられ、仰々しかったのだが、それらはすっかり撤収されていた。ということは、霊園ができたのである。

その新しい霊園の横を通って、さらに登っていき、途中でクルマを止めたが、その近辺は不法投棄のポイントでもあった。見知らぬ人が私たちを見たら、ごみを捨てにきたのではないかと勘違いするかもしれない。

山道を少し歩くと、向こうから降りてくる一人の女性に出会った。地元の人らしく、案の定「このあたりでなんの用事で・・・」と声を掛けられたが、アケビを採りに来たと説明すると、安心した表情になった。山歩きの好きな女性のようで、これまで登った山の名前を次々挙げ、「来週は山岳写真の個展をする」などと汗をぬぐいながら、ひと通り語った。

こんな町に近い山でもイノブタが出没するようで、女性は腰にラジオをつけていた。また、最近ではアライグマが畑を荒らすらしく、そのような被害に遭っていることも話してくれた。

ようやくその女性と別れ、雑木林の上のほうを眺めていたが、見つけたアケビはほんのわずか。家から持ってきた高枝切りバサミで採ってみると、ぱっくりと口が開き、鳥に種を食べられてしまっていた。

1週間来るのが遅かったようで、山のめぐみはわずかな日のズレで左右されるようだ。といってもアケビの種がそんなに美味しいとも思えず、鳥に食べてもらったほうが有益には違いない。

ネタがやってきた!?

ホームレスから立ち直った兄の話が一段落し、その後これといったネタがなかったのだが、最近興味深いというか、スゴイ話が飛び込んできた。

兄の住む雇用促進住宅というのは、低所得者が多く住んでいるようだが、1年前に中国人の夫婦(30代)が引っ越してきた。ときどき手作りのシュウマイをもらうなど、ほんわかした近所づきあいをしていたらしいが、その夫婦から兄に縁談が持ち込まれた。

その夫婦の妻は、残留孤児として日本に帰国した女性を祖母に持ち、一緒に日本にやってきた。夫は婚姻関係があることから渡日することができたようだ。その縁談相手というのは夫の姉だという。年は42歳。中国東北部の延辺に住んでおり、韓国料理屋で働いている。結婚歴があり、子どもはふたりいる。しかし、手はかからないというから成人しているのだろうか。

兄はお隣さんから話があったとき、「自分は在日で、しかもお金もない」とはっきり説明した。すると「韓国人のほうがちょうどいい」と言ったそうで、確かに延辺は朝鮮族が多く住むから馴染みがあると考えられるが、なんだか意味深なコトバに思えた。

姉は兄から縁談の話を聞いて、それを私に相談した。私は「偽装結婚」という4文字が頭をよぎり、向こうの目的は日本に永住したいだけでは、と疑った。こちらは50を過ぎた初婚で金もない。いい条件が全然ないではないか。いや、悪い条件だからこそ、騙しても気が軽いと思っていないだろうか。しかし、姉は「疑いだしたらきりがないし、もしかしたらうまく結婚して幸せな家庭を築けるかもしれない。まずは先方と会って見合いをしてから判断してもいいだろう」と言い、私もそれに従った。

私はネットなどで、「延辺 偽装結婚」で検索して調べ、怪しそうな話をいくつも読んで心配した。カタチだけの婚姻をして、日本に永住し、そのうち子どもをよびよせ、姿をくらます、なんてことも当然ありうる。兄は人当たりがいいから騙されやすい。ホームレスをしていたときも騙され、年金手帳や外国人登録証を盗られてしまったではないか。

そろそろ見合いかなあと思っていたら、また姉から連絡があった。結局、見合いはご破算になったのだが、お隣さんがいうには兄が中国に行って、向こうで婚姻の手続きをし、迎えに行くという方法をとってほしい。3ヶ月か半年後にお嫁さんが日本に来る。交通費は3万円ぐらいだろう―という内容だった。

見合いではなく、いきなり婚姻手続きとは、いくらお人よしでも、危ない匂いがぷんぷんする。さすがの兄もその場で断ったらしい。中国では出国の手続きが厳しくなり、書類だけで婚姻というわけにはいかず、夫なる人物が迎えに行かないと中国から出られないのだろうか。

偽装結婚事件」(断定はよくないが)は未遂に終わったが、もしお嫁さんになる人がこちらに来てお見合いをするというなら、同席したかったなとちょっと残念に思っている。

その後、シュウマイのご縁は続いているのだろうか、聞いてみたい。

炭火続き

これが囲炉裏

部屋で炭を焼く場合、なによりも換気が大切である。囲炉裏で使う炭のために、部屋じゅうあけっぱなしにして、寒い思いをしていたが、今年はなんとかしようと旦那が工作をしはじめた。

台所に換気扇はあるが、リビングの換気までは及ばないため、リビングにもうひとつ換気扇をつけるというのである。

窓用の換気扇があったので、それをリビングの窓につけるのだが、サイズが全然合わない。そこで不用のカーテンリールを2本切って、換気扇の下を支えるようにした。つまり、換気扇が乗っかっているという具合である。

窓の開け閉めもできるよう換気扇の位置を固定し、カーテンリールの枠部分の空間には、これまた不用のボードを貼り付けた。日曜大工にしては上等である。

早速、囲炉裏を使うことにした。昨日換気扇を取り付けての今日である。ホームセンターで炭と小さな鉄板を買った。魚の干物、ウインナー、なすび、しいたけ、ジャガイモを用意した。

2つの換気扇は効果抜群とみえて、いつも鳴るガス警報機のピポピポが全然鳴らない。たいしたもんだと感心した。

おかげで、私はダイエット中にもかかわらず、あれこれ食べてしまったではないか。今年の秋冬は囲炉裏の使用頻度が高くなりそうで、メニューの開発をしてみようと思う。

火元の管理と部屋の換気がしっかりできそうなら、囲炉裏ライフ、おすすめですよ!

炭火

うちの家には、通販で買った囲炉裏がある。人に言うと、「エッ、床を掘って作ったの?」とびっくりされるが、座卓の真ん中に天板があり、それをとると、炭が焼けるようになっているもので、結構、使い勝手がいい。

3年ほど前、たまたま朝刊と一緒に配達された家具のチラシを見て、「ふーん、囲炉裏なんかあるんや」と旦那に言ったら、珍しく乗ってきた。当時、食卓テーブルとイスを使っていたが、低い家具のほうが部屋がゆったりするからええんちゃうか、とかなんとか。

囲炉裏には長方形と正方形の2種類があり、値段は長方形のほうが高かったが、座卓の面積を計算すると同じ。正方形のほうが面白いだろうということで、それに決めて注文した。

2週間後ぐらいに囲炉裏がやってきた。厚みが12〜13センチもある集成材の天板で、濃い茶色。和風居酒屋の座卓みたいで雰囲気はいい。しかし相当に重い。これをリビングに組み立てて、囲炉裏が完成した。

早速、炭を買って煮炊きにチャレンジした。鍋は無理だった。鍋底全体を温めようとしたら、炭がたくさんいるし、火力が調整できない。ガスコンロでしっかり煮えたおでん鍋などを載せるにはちょうどいい。

しかし、焼き物はなかなかオツである。生魚や肉などは炭に汁が落ちて煙がたつので、干物やウインナー、芋などがちょうどいいことがわかった。子どもの晩御飯というより、おやじの酒の肴である。

とはいえ、炭を熾すのに時間がかかり、いい塩梅になったころには焼くものがなくなり、あとは炭のじんわり赤い炎をぼーっと眺めている。炎を見るというのは気持ちのいいものである。

ただ、困るのは換気扇を回し、部屋じゅうの窓を開けても、ガス警報機が鳴ってしまうこと。ピポピポとそれはそれはうるさい。ときどき、ガス警報機のコンセントをはずし、風が素通りする寒い部屋で服を着込んで、囲炉裏を囲むのである。

一見、風流だが、修行のような冬の夕食を過ごすことになる。